P8前半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵
(読み)
第 十 二柳 女
多゛以志゛う尓や奈ぎをん奈
だ いじゅうにやなぎおんな
女 を柳 尓多とへ柳 の女 尓化 ること毛路こし宗 の士捷 と
をん奈 や奈ぎ や奈ぎ をん奈 者゛け 曽う しせう
おんなをやなぎにたとえやなぎのおんなにば けることもろこしそうのししょうと
いふ毛のゝ柳 尓くひ連天死し多るよりいひ習 ハせりわ可゛
や奈ぎ し 奈ら
いうもののやなぎにくいれてししたるよりいいならわせりわが
朝 尓天もい尓しへ女 の柳 尓化し多ること阿り依天 柳 越
てう をん奈 や奈ぎ け や奈ぎ
ちょうにてもいにしえおんなのやなぎにけしたることありよってやなぎを
(大意)
第十二柳女
女を柳にたとえたり柳が女に化けることは、唐土(もろこし)は宋の士捷(ししょう)と
いうものが柳に食われて死んだことにいい習わされてきた。我が
国にても昔、女が柳に化けた例がある。よって柳を
(補足)
「柳」のくずし字をネットや辞書で調べました。ここの形はありませんでした。振り仮名「やなぎ」の「や」が現在の「ゆ」にみえます。変体仮名「也」(や)、変体仮名「由」(ゆ)の区別は「由」の縦棒がニョロニョロとゆらぎます。
「こと」、合字です。何箇所かでてきてます。
「毛路こし」、一度目にすれば次回からは即読めます。
「くひ連天」、ここの「ひ」はどうみても「わ」「ワ」には見えません。
「死し多る」、短めの「し」があります。変体仮名「多」(た)もわかりにくい。
「わが」、この「わ」はよく見ると左側が上下に筆をはこんだ様子があります。変体仮名「和」(わ)でしょうか。
「朝」、くずし字を学び始めると、必ず「朝昼晩」が出てきます。
「い尓しへ」、これでも「し」。
「化し多ること」、ここの「し」も先程の「死し多る」と同様、読み飛ばしてしまいそうです。
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