P.10
(読み)
おと
おと
ろき
ろき
どう
どう
可゛な
が な
して
して
可多きをとらんと
かたきをとらんと
くろふをしている
くろうをしている
うち多万ひめ
うちたまひめ
い奈りの
いなりの
お可げ尓て
おかげにて
すへひろやへ
すえひろやへ
可いこまれ
かいこまれ
あさいふ可多起を
あさゆうかたきを
(大意)
驚き、どうにかして敵を取ろうと苦労していると
玉姫稲荷のお陰で、末広屋の飼い猫になりました。
朝夕敵を
(補足)
文章がかすれ気味で背景が青のふすまのため読みづらくなってます。
「おと」「ろき」、次は「どう」「可゛な」「して」と濁点が付いているのに、
どうして「おどろき」としないかが不思議です。
「どう」「可゛な」(どうがな)、『副詞「どう」に願望を表す助詞「がな」が付いたもの』とあります。どうにか、なんとか。
「可多きをとらんと」、「くろふをしている」「を」がふすまの横しまに重なり読みづらい。
「可いこまれ」、「ま」の最後のクルッとまわるところが不明瞭。
おこまは前の頁と同じ紫色の着物を着て、捕まえたネズミをくわえています。
なんとも奇妙な絵で百年の恋も瞬時に冷めてしまいそう。妖怪の類、半歩前。
ついたての絵柄は花札、行灯はなかなか豪華です。
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