P.11
(読み)
者奈のさ起ける
はなのさきける
ゆへそのところ
ゆへそのところ
をおと本りの
をおとほりの
とのさ満ごらん
とのさまごらん
ありていろゝ
ありていろいろ
のご本う
のごほう
ひを
びを
い多ゞ
いただ
きける
きける
[つぎへ]
つぎへ
(大意)
花が咲いたので、そこをお通りになった殿様がご覧になられて
いろいろなご褒美を頂戴しました。
(補足)
江戸時代は頁(ページ)のことを丁(ちょう)といいました。一枚の丁を二つ折りにして綴じ込みますので、このP.11は七丁表となります。
お爺さんの腰の左側欄外に「七」の右半分が見えます。P.10は六丁裏です。
「ゆへそのところ」、次行の行頭の「を」に続くのですが、「ゆへそのところ【を】」と書くことができる余白があるのに、そうしない訳が何かあるはずと考えても、???です。
「ありていろゝ」についても同様で「ありていろゝ【の】」としないのは、なぜなのでしょうか?
正直爺様は紫色の着物です。紫は僧侶では位の高い人、または高貴な人などしか着ることは許されません。身だしなみよく平伏しています。
木の幹の色が、普通なら茶色系統などで塗ってしまうところですが、水墨画のように描いているところがなかなかです。
P.10,P.11の見開きです。
たくさんのいろいろなご褒美を中心に、両側の人物配置、明るく豊かさを感じられる場面です。
0 件のコメント:
コメントを投稿