P.12
(読み)
[つゞき]
つづき
与く者゛りぢゝ
よくば りじじ
このま年を奈せ
このまねをなせ
し尓者奈ハさ可須゛
しにはなはさかず
おともの人 〃 のめ
おとものひとびとのめ
尓者い可゛者いりしゆへ
にはいが はいりしゆへ
(大意)
つづき
欲張り爺はこの真似をしたところ
花は咲かず、お供の人々の目に
灰が入ってしまったため
(補足)
最後のページになりました。
「与く者゛りぢゝ」、「与」が「ふ」に見えてしまって、でもそれでは文意が変なので「よ」とわかった次第。
「このま年を」、「年」(ね)ですが、古文書ではほとんど「○」(丸)になります。
「し尓者奈ハさ可須゛」、「尓」は助詞として文章の切れ目の目安になります。カタカナ「ハ」は助詞につかって、くずし字の「者」(は)と区別してます。「須」、漢字に「゛」は変ですが、変体仮名「す」なので「ず」となります。このあと「者い可゛」の「可゛」(が)も同様。
「おともの人〃のめ」「尓者い可゛者いりしゆへ」、行頭の「尓」は前行の行末に書く余白は十分にあるとおもうのですが、現代から見ると理解できません。「ゆ」は「由」の変体仮名。
お供のお侍さん、さすがに刀を抜いてません。棍棒でこらしめています。
0 件のコメント:
コメントを投稿