2020年1月7日火曜日

豆本 猫のはなし その1




 表紙

(読み)
猫 の者奈し
ねこのはなし

(大意)
猫のはなし


(補足)
 この豆本で目にするまで、知らない昔話でした。
昔話は動物を擬人化する展開のはなしが大変に多いです。
鳥獣戯画の例を出さずとも伝統芸といっても良いくらいです。

 この本は猫。
「吾輩は猫である」は1905年(明治38年)に『ホトトギス』に発表されましたが、
これら日本の伝統芸にのとった作品といえなくもありません。

 右側の色見本と定規で表紙の様子がわかります。
錦絵の摺り表紙です。
猫の顔は人間がお面を付けているのではなく、猫です。
男はホッカムリ(頬被)をして、見上げる女は遊女姿。
手がちゃんと猫手になっているのがかわゆい。

和綴じの糸コヨリに色がついてますが、白では目立ってしまうための配慮でしょうか。


「は」は「者」のくずし字、変体仮名は「す」のように書き出して、途中から「む」のような感じ。
「な」は「奈」。
「し」は、その直前の字を包み込むように書く。

 ラベルをにゃんこの左耳のところに貼ってしまうそのとんでもなさに呆れイライラします。


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