2020年1月1日水曜日

豆本 昔咄し花咲ぢゝい その13




 P.9

(読み)
ま須ゝ
ますます

者らを
はらを

多ちう春
たちうす

をこ王しいろ
をこわしいろ

りへくべ(たり)
りへくべ(たり)

[つぎへ]
 つぎへ


(大意)
ますます腹を立て、臼をこわし
囲炉裏へくべて(しまいました。)


(補足)
 文章が読みやすいように絵の隙間をねらって書いているためか、助詞や単語の区切りがわかりにくくなってます。

「者らを」(はらを)、「多ちう春」(たち/うす)、見た目は異なるのに、わたしの苦手意識かやはり間違えそう。「者(は)」は筆記体の「t」に似て、「春(す)」は「十」+「て」。

「をこ王しいろ」、ここの「い」は「以」でしょうか。

 欲張り爺さん腰をぬかしています。
婆さんは裸足だったのに、爺さんは白足袋をはいてます。前のページでもそうでした。何かわけでもあるのでしょうか。

 P.8,P.9の見開きです。



 臼から汚き物がビチャビチャ飛び散っている様を画面のど真ん中にもってきて、その効果絶大であります。

 また画面構成も、婆さんの両手は2時方向、水桶は4時方向、杵が5時方向、
そして爺さんは8時方向、大きく飛び散っている汚き物は11時方向と全方向に表現し
空間を広げています。




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