2025年9月1日月曜日

江漢西遊日記五 その37

P37 東京国立博物館蔵

(読み)

裏 ニハ紅(モミ)を付 多る綿(ハタ)入 を着(キ)多り

うらには  もみ をつけたる  わた いれを  き たり


十  二月 朔 日 天 氣西 風 亦 表  具細 工人 宇

じゅうにがつついたちてんきにしかぜまたひょうぐさいくびとう


吉 方 へ行キ屏  風尓狗  子を描(カク)酒 菓子を出タ

きちかたへゆきびょうぶにいぬのこを  かく さけかしをいだ


春舩 方 能足 軽 とも来 りてう多をう多ふ〽平

すふなかたのあしがるどもきたりてうたをうたう ひら


戸お客  ハ保うきでこざる田助 浦 尓て夜ヲ明 ス

どおきゃくはほうきでござるたすけうらにてよをあかす


〽サツ\/フレ\/六 尺  袖 よ四十  過キレハ婦里やなら

 さっさっふれふれろくしゃくそでよしじゅうすぎればふりゃなら


ぬ〽坊(ホン)山 路チヤ破 れ多衣(コロモ)か多尓掛(カゝラ)で

ぬ   ぼん やまじじゃやぶれた  ころも かたに  かから で


氣尓かゝる

きにかかる


二 日亦 朝 より風 雨雪 霰  ましる此 地海 ト

ふつかまたあさよりふううゆきあられまじるこのちうみと


山 あれ共 渓 流  谷 川 なし宇吉 を使  として

やまあれどもけいりゅうたにがわなしうきちをつかいとして

(大意)

(補足)

「十二月朔日」、天明8年12月1日。西暦1788年12月27日。

「保うき」、『② 遊里で,次々に芸妓と関係すること。また,そのような男。浮気者。「―しちやあいやよ」〈おかめ笹•荷風〉「―客」』

「う多をう多ふ」、歌詞がおもしろく、ニヤリとわらいを誘う(江漢さん自身も田助浦で一晩楽しんだ)。なので歌詞を記録したのでしょうね。

 

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