P47 東京国立博物館蔵
(読み)
と云 て戴(イタゝ)くと云フ義なりと其 時 より鯨 を
といいて いただ くというぎなりとそのときよりくじらを
取ル備(ソナヱ)をな春亦 春 の土用 尓漁 を止ムと朝
とる そなえ をなすまたはるのどようにりょうをやむとあさ
飯 前 能話(ハナシ)なり夫 より新 四郎 方 ヘ行く酒
めしまえの はなし なりそれよりしんしろうかたへゆくさけ
鴨 能吸 物 鮪 の肉 を出し日暮 て帰 ル此 海
かものすいものしびのにくをだしひぐれてかえるこのうみ
よりヱイノ尾と云フ者 天 尓登 ル事 あり是 ハ
よりえいのおをいうものてんにのぼることありこれは
龍 なりと云 登 らんと春る時 黒 雲 さか里て
りゅうなりというのぼらんとするときくろくもさがりて
海 の潮 を巻き次第 \/ 尓天 尓能ほる尓雲
うみのしおをまきしだいしだいにてんにのぼるにくも
中 よりヱいと云 魚 能尾の如 き物 ヒラ\/として
なかよりえいというさかなのおのごときものひらひらとして
見ヱ遠 さかる。故 尓ヱイの尾可゛登 ルと云 なり
みえとおざかる ゆえにえいのおが のぼるというなり
此 日新 四郎 より朝 鮮 者゛ち七 ツ入子(イレコ)を贈 る
このひしんしろうよりちょうせんば ちななつ いれこ をおくる
(大意)
略
(補足)
竜巻を「ヱイノ尾」にたとえてみているところが、おもしろい。たしかに竜巻の漏斗部分を平たいエイのからだにみたてて、細く巻き上げている部分を尾とすれば、エイが空に登っていくようにみえます。
鯉のぼりじゃないけど、エイが空を泳いでいるなんて発想がいいですね。
0 件のコメント:
コメントを投稿