P69 東京国立博物館蔵
(読み)
鯨 を解く各(ヲノ)\/長刀(ナキナタ)能如 キ物 を持 て鯨 の背(セ)
くじらをとく おのおの なぎなた のごときものをもちてくじらの せ
に能ほり剪(タチ)切(キル)先ツ両 アゴを切 落 シ頭 の上
にのぼり たち きる まずりょうあごをきりおとしあたまのうえ
を切ル夫 ヨリ尾の方 を切リ又 背を切り両 脇 を
をきるそれよりおのほうをきりまたせをきりりょうわきを
切り落 春頭 を切 て各 \/万 力 車 ニて引 なり
きりおとすあたまをきりておのおのまんりきしゃにてひくなり
夫 よりしてハ腹(ハラハタ)骨(ホネ)尓ニ至 ル人 夫納屋へ荷(ハコブ)
それよりしては はらわた ほね に いたるにんぷなやへ はこぶ
肉 納屋骨 納屋腹 納屋アリ亦 大 工小
にくなやほねなやはらなやありまただいくご
屋鍛冶(カチ)小屋桶 屋小屋舟 大 工小屋アリ
や かじ ごやおけやごやふなだいくごやあり
さて鯨 の肉 骨 を納屋能内 ニて数 十 人 の
さてくじらのにくほねをなやのうちにてすうじゅうにんの
人 ニてコマカク切り大 釜 ニ入レて油 を煎 春゛
ひとにてこまかくきりおおがまにいれてあぶらをせんず
十 七 竈(カマト)あり前 ニ大 樋(トユ)あり土蔵 の内 へ流(ナカス)
じゅうしち かまど ありまえにおお とゆ ありどぞうのうちへ ながす
(大意)
略
(補足)
「西遊旅譚四」の「肉納屋之圖」。こちらでは竈(かまど)は十八となっています。
「樋(トユ)」、『「とい(樋)」の転』。「とよ」とも。
島なので、どんなことでも対応処置できるように、工場のようにすべての工房をそなえてます。明治まで続いて、にぎわったというのですから、その企業力と人材力は今でも通じるようにおもいます。
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