P61 東京国立博物館蔵
(読み)
を認(シタゝ)メる其 比ロ筑(チク)前 より左右 治とて表 具
を したた めるそのころ ちく ぜんよりさゆうじとてひょうぐ
紙細 工能法 師来 リ居 て襖 ツイ立 なと張
しざいくのほうしきたりおりてふすまついたてなどは
里个る此 坊 尺 八 を吹キ又 之助 三 弦 を弾(ヒ)く
りけるこのぼうしゃくはちをふきまたのすけさんげんを ひ く
新 四良 哥 う多ふ夜 の九 時 迄 話 ス
しんしろううたうたうよるのここのつどきまではなす
十 日同 ク時 雨此 嶋 流 レ三 里人 家僅 ニして
とおかおなじくしぐれこのしまながれさんりじんかわずかにして
皆 漁 夫野人 ニして此 三 人 ニして話 ス能ミ蕎(ソ)
みなりょふやじんにしてこのさんにんにしてはなすのみ そ
麦(ハ)を打チ喰 春役 味変 り多る事 なし
ば をうちしょくすやくみかわりたることなし
十 一 日 時雨 風 烈(レツ)霰 至 て寒 し手足 津免
じゅういちにちしぐれかぜ れつ あられいたってさむしてあしつめ
多し又 之助 能云フ此 氣候 必 ス鯨 岸 尓よる
たしまたのすけのいうこのきこうかならずくじらきしによる
とぞ此 日佛 事とて平皿(サラ)尓素 麺 尓塩(シヲ)松
とぞこのひぶつじとてひら さら にそうめんに しお まつ
(大意)
略
(補足)
「夜の九時」、夜12時。
「十日」、天明8年12月10日。1789年1月5日。
「役味」、薬味。
尺八、三味線に唄、江漢さんは手拍子で夜の楽しいひとときでありました。きっと♪。
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