2025年9月18日木曜日

江漢西遊日記五 その54

P61 東京国立博物館蔵

(読み)

を認(シタゝ)メる其 比ロ筑(チク)前 より左右 治とて表  具

を  したた めるそのころ  ちく ぜんよりさゆうじとてひょうぐ


紙細 工能法 師来 リ居 て襖  ツイ立 なと張

しざいくのほうしきたりおりてふすまついたてなどは


里个る此 坊 尺  八 を吹キ又 之助 三 弦 を弾(ヒ)く

りけるこのぼうしゃくはちをふきまたのすけさんげんを  ひ く


新 四良 哥 う多ふ夜 の九   時 迄 話 ス

しんしろううたうたうよるのここのつどきまではなす


十 日同  ク時 雨此 嶋 流 レ三 里人 家僅  ニして

とおかおなじくしぐれこのしまながれさんりじんかわずかにして


皆 漁 夫野人 ニして此 三 人 ニして話 ス能ミ蕎(ソ)

みなりょふやじんにしてこのさんにんにしてはなすのみ  そ


麦(ハ)を打チ喰  春役 味変 り多る事 なし

  ば をうちしょくすやくみかわりたることなし


十  一 日 時雨 風 烈(レツ)霰  至  て寒 し手足 津免

じゅういちにちしぐれかぜ  れつ あられいたってさむしてあしつめ


多し又 之助 能云フ此 氣候 必  ス鯨  岸 尓よる

たしまたのすけのいうこのきこうかならずくじらきしによる


とぞ此 日佛 事とて平皿(サラ)尓素 麺 尓塩(シヲ)松

とぞこのひぶつじとてひら さら にそうめんに  しお まつ

(大意)

(補足)

「夜の九時」、夜12時。

「十日」、天明8年12月10日。1789年1月5日。

「役味」、薬味。

 尺八、三味線に唄、江漢さんは手拍子で夜の楽しいひとときでありました。きっと♪。

 

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