2025年9月15日月曜日

江漢西遊日記五 その51

P54 東京国立博物館蔵

P55

(読み)

コレハ瀬ト云 テ鯨  ノ口 ハタ鼻 ノ先キ

これはせといいてくじらのくちばたはなのさき


鰭 ナドニ付 テアル者 ニテ

しびなどにつきてあるものにて


鯨  ヨリ生  シテ貝 ナリ其

くじらよりしょうじてかいなりその


貝 ニ亦 茸(キノコ)ノ様 ナル者

かいにまた  きのこ のようなるもの


付 テ活(イキ)テ手ノ如 キ者 ヲ

つきて  いき ててのごときものを


ウコカス此 者 瀬美

うごかすこのものせみ


鯨  ニアリ

くじらにあり


大 キサ如図

おおきさずのごとし


コレハ坐頭 鯨  ノ者

これはざとうくじらのもの


菌(キノコ)ノコトキ物

  きのこ のごときもの


油  に揚 テ喰フ

あぶらにあげてくう


生 ヱン ウス色

なまえん うすいろ


足ノ如  キ者

あしのごときもの


コレハ死シテ動  ズ

これはししてうごかず


内 ニ足 ノ如 キ者 アリ

にくにあしのごときものあり


貝 ニ付 テ別 物 ナリ

かいにつきてべつものなり


貝 ハ色 白

かいはいろしろ


P55

鮪 視楼

しびみろう


鯨  視

くじらみ


鯨  来 ル時 ハハタヲ

くじらきたるときははたを


出シ知ラセル

だししらせる

(大意)

(補足)

「油に揚テ喰フ」とあります。これは鯨や鮪に付着しているものですけど、岩場などにはカメノテという同じような生物があって、茹でておいしく食べることができます。蟹や海老、ウニなど磯の生き物の味で、見かけはよろしくありませんがなかなかうまいものです。

「生ヱン ウス色」、西遊旅譚四では「生胭脂肉色」とかかれています。なんでしょうか?

「西遊旅譚四」にも同様の画がさらに詳しく描かれています。

貝などの画。

鮪見楼。 


 鮪見楼はこの画のを見る限り、よじ登るしか方法はなさそうです。

 

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