2025年6月21日土曜日

江漢西遊日記四 その34

P39 東京国立博物館蔵

(読み)

てさゞゐあ王びなと取 て程 なく長 井尓

てさざえあわびなどとりてほどなくながいに


津く長 井より十  余町  過 て時 津と云

つくながいよりじゅうよちょうすぎてときづという


処  是 ハ彼 木より舩 の着ク処  と云フ爰 尓

ところこれはそのぎよりふねのつくところというここに


埒 もなき所  尓宿 を取ル爰 より長 崎 へ三 里

らちもなきところにやどをとるここよりながさきへさんり


と云

という


十 日時 津を朝 出  立 して中 野村 平 野村

とおかときづをあさしゅったつしてなかのむらひらのむら


なと云 所  を過 て行ク尓此 邊 能犬 地犬 尓

などいうところをすぎてゆくにこのへんのいぬじいぬに


チン能交(マシリ)て出来多る者 也 小童 能遊 ヒ話 シ

ちんの  まじり てできたるものなりこどものあそびはなし


能うち尓夫 ハおらん多能様 しやと云フ時 津ヨリ

のうちにそれはおらんだのようじゃというときづより


十  余町  長 崎 能方 サバ腐(クサラカ)しと云 石 アリ

じゅうよちょうながさきのほうさば  くさらか しといういしあり

(大意)

(補足)

「是ハ」、このくずし字も頻出ですけど、読めませんでした。

「彼木」、彼杵。大村から時津よりも、彼杵から時津のほうが大村湾をたて移動するので、大変そうです。 

「十日」、天明8年10月10日。西暦1788年11月7日。

「中野村平野村」、もうほとんど長崎村です。

「此邊能犬地犬尓」、犬という漢字がどうも犬にみえません。

 眼の前は長崎なのに、どうも急ぐ様子もなく、いつもどおり。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿