2025年2月26日水曜日

江漢西遊日記二 その57

P68 東京国立博物館蔵

P69

(読み)

P68

日野ヨリ二里乾  の方 石塔(ドウ)寺

ひのよりにりいぬいのほうせき どう じ


ニアル大 塔 の圖

にあるおおとうのず


惣 高 サニ丈  五尺  余

そうたかさにじょうごしゃくあまり


文字ナシ

もじなし


何ツノ比 ノ物 尓や

いつのころのものにや


其 由来 ヲ知 者

そのゆらいをしるもの


ナシ此 外 ニ小  キ石 塔 アリ

なしこのほかにちいさきいしどうあり


コレハ年 号 アリ古代

これはねんごうありこだい


文字ナキ時 ノ物 歟

もじなきときのものか


此 塔 崩 レ

このとうくずれ


テアリシヲ石 塔 寺を創 立 シテ

てありしをいしどうじをそうりつして


此 塔 ヲ組ミ建 タリト

このとうをくみたてたりと


一枚石

八尺

一枚石

九尺

五尺三寸

同ク

四尺二寸


P69

石 塔 寺

いしどうじ


大 塔 ノ

おおとうの



此 石

このいし


タン皆

だんみな


石 塔

いしどう


なり


此 邊 ノ石

このへんのいし


塔 ニ嘉元

どうにかげん


ニ年 ト

にねんと


彫 付 テアル

ほりつけてある


アリ

あり


本 堂

ほんどう

(大意)

(補足)

現在の石塔寺。

正面の階段はなくなってしまってますが、全体像に変化はなさそうです。

 大塔は長い石段を登って結構上の方にあるのがわかります。

江漢さん、この程度の石段は息ひとつ乱さないでさっさと登ったはず。

「嘉元二年」、西暦1304年

 

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