2024年10月13日日曜日

江戸生艶氣樺焼 その53

P30 個人蔵

(読み)

もとより志ん多゛い二ふそくも奈く

もとよりしんだ いにふそくもなく


春へ者んじやう二さ可へ

すえはんじょうにさかえ


志可し一 生  のうき(奈)の

しかしいっしょうのうき な の


多ち於さめ二今 まで

たちおさめにいままで


の事 をくさぞうし尓して

のことをくさぞうしにして


せけんへひろめ多く

せけんへひろめたく


京  でんを多のミて世上  の

きょうでんをたのみてせじょうの


う王きびとをきやう

うわきびとをきょう


くんしける

くんしける

(大意)

もとよりお金の心配はなく、後々まで繁盛し栄えた。

しかし、生涯色男であった(ありたかった)締めくくりとして、

今までのことを草双紙にして、世間へ広めたく

京傳に頼み込んで、世の中の浮気人の教訓とした

(補足)

 ここまでの文章がこの物語のまとめとなります。それにしても画の隙間いっぱいに文字だらけ。

 艶二郎の顎下に何か袋の表書き見たいのが見えます。ひとつは「興」のようにみえますけど、もうひとつはなんでしょうか。

 

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