P10 国立国会図書館蔵
(読み)
将 門 志よさ
まさかどしょさ
事 尓天
ごとにて
飛げを
ひげを
なて
なで
个れハ
ければ
ひてさと
ひでさと
可年て
かねて
ならい
ならい
いし
いし
八 人 けい尓て
はちにんげいにて
ミせ付 る
みせつける
ちんつん
ちんつん
チャン\/
ちゃんちゃん
トン\/
とんとん
ビイラリ
ぴいらり
ヒヤウ
ひゅう
なる本ど
なるほど
きやう奈
きような
や川多
やつだ
ま多一 人まへ
またひとりまえ
まけ多
まけた
けち
けち
い満\/
いまいま
しひ
しい
(大意)
将門は七人芸の所作をやって得意満面になっていたので、秀郷は以前より習っていた八人芸を見せつけた。
ちんつん、チャンチャントントンピイラリヒュウ
将門「なるほど、器用なやつだ。また一人前負けた。ちぇっ、いまいましい」
(補足)
「飛げをなて」、『髭を撫(な)・でる。得意気なようすをする』
「けち」、『(接頭)近世語〕形容詞に付いて,卑しめののしる意を添える。「―ふとい二才野郎ぢやな」〈歌舞伎・幼稚子敵討〉』という理解もありそうです。
秀郷、襖越しに見せつける八人芸のうち、小鼓・笛・三味線・鉦・太鼓の五つが見えています。撥のもとには鈴もあります。
将門は笏を膝に立て、負けてくやしい様子。
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