2024年9月10日火曜日

江戸生艶氣樺焼 その20

P12P13 東京都立中央図書館蔵

P12

(読み)

ゑん二郎 もとより

えんじろうもとより


う王きもの

うわきもの


奈れバ

なれば


ふ可川

ふかがわ


志奈川

しながわ


新 し由くハ

しんじゅくは


いふ二

いうに


於よハず

およばず


者し\゛/

はしばし


まで

まで


かつてミ多れども

かってみたれども


うき奈本どてのある女 郎 ハ奈いと

うきなほどてのあるじょろうはないと


おもひし可゛ひととふりでハ於もしろ可らずと

おもいしが ひととおりではおもしろからずと

(大意)

 艶二郎はもともと浮気者であるから、深川・品川・新宿はいうに及ばず、その他の岡場所で買ってみたけれども、浮名ほどの魅力ある女郎はいないとおもいつつも、通り一遍の遊び方では面白くなかろうと

(補足)

「新し由く」、「邪」のようにみえるのは「新」のくずし字。

P13の三人がいる部屋の隣は、食事ののあとの食器が乱雑におかれ、手水鉢もあるので小便所のよう。下駄みたいのが並んでいて、ここに素足をのせて用をたすのかしらん。

 手水鉢の壁には「定」とあって、

「火之用心

一 居続御客不仕候

一 表二階ヨリ往来ニ

  茶捨不可候

」とあります。

 小便所の下の壁にはもう一枚張り紙がありますけど、これはさて?

 

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