P12P13 東京都立中央図書館蔵
P12
(読み)
ゑん二郎 もとより
えんじろうもとより
う王きもの
うわきもの
奈れバ
なれば
ふ可川
ふかがわ
志奈川
しながわ
新 し由くハ
しんじゅくは
いふ二
いうに
於よハず
およばず
者し\゛/
はしばし
まで
まで
かつてミ多れども
かってみたれども
うき奈本どてのある女 郎 ハ奈いと
うきなほどてのあるじょろうはないと
おもひし可゛ひととふりでハ於もしろ可らずと
おもいしが ひととおりではおもしろからずと
(大意)
艶二郎はもともと浮気者であるから、深川・品川・新宿はいうに及ばず、その他の岡場所で買ってみたけれども、浮名ほどの魅力ある女郎はいないとおもいつつも、通り一遍の遊び方では面白くなかろうと
(補足)
「新し由く」、「邪」のようにみえるのは「新」のくずし字。
P13の三人がいる部屋の隣は、食事ののあとの食器が乱雑におかれ、手水鉢もあるので小便所のよう。下駄みたいのが並んでいて、ここに素足をのせて用をたすのかしらん。
手水鉢の壁には「定」とあって、
「火之用心
一 居続御客不仕候
一 表二階ヨリ往来ニ
茶捨不可候
」とあります。
小便所の下の壁にはもう一枚張り紙がありますけど、これはさて?
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