2024年9月7日土曜日

江戸生艶氣樺焼 その17

P10 東京都立中央図書館蔵

(読み)

モシおいらん於まへをバ

もしおいらんおまえをば


せけんで

せけんで


とん多゛てのある

とんだ てのある


女 郎 多と

じょろうだと


申  ます

もうします


大 こくやじやア

だいこくやじゃぁ


ねへ可゛

ねえが


奈んでも

なんでも


女 郎 衆  の

じょろうしゅうの


そう

そう


ろく

ろく


多゛ね

だ ね


ちやを

ちゃを


いゝ

いい


奈んすな

なんすな


お可゛

おが


ミんす

みんす


尓へ

にえ

(大意)

志庵「もし、おいらん。世間ではとても人気のある女郎だと申されています」

喜之介「大黒屋じゃねぇが、どうやらまるで女郎衆の元締めだね」

浮名「いいかげんなことをいいなんすな。頼むからやめてくださいねぇ」

(補足)

「大こくや」、大黒屋惣六。墨河とならぶ幅ききで吉原芸者の検番を創設した。

「そうろく」、盲人の総元締めの官名で、本所に惣録屋敷がある。それを検番の主の惣六に掛けて、女郎の総元締め、手練手管の権威だとおだてた、とありました。

 浮名の座り方、いつもそれに目がいってしまいます、立膝と横座りのあいだのような色っぽい座り方です。ここで正座じゃ白けてしまう。

 

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