2024年9月25日水曜日

江戸生艶氣樺焼 その35

P19 東京都立中央図書館蔵

P19 書籍より

(読み)

ちち


のぞミとある

のぞみとある


可らぜひ可゛

からぜひが


奈い者やく

ないはやく


でゝうせろ

でてうせろ


これハ

これは


王可

わか


多゛ん奈

だ んな



お本゛し

おぼ し


めし

めし


志可る

しかる


遍゛うぞんじ

べ うぞんじ


ませぬ

ませぬ


ね可゛いのとふり

ねが いのとうり


御可んどうとやあり

ごかんどうとやあり


可゛多や\/   四百  四ひやうの

が たやありがたやしひゃくしびょうの


やまいより

やまいより


可ねもち

かねもち


本ど

ほど


つらい

つらい


ものハ

ものは


奈いのさ

ないのさ


可わい

かわい


男  ハ

おとこは


奈ぜ

なぜ


金 持

かねもち


じや

じゃ


やら

やら

(大意)

父「そうしたいと望むなら仕方がない。早く出てうせろ」

番頭候兵衛「この若旦那のお考え、そうするのがよいとは存じませぬ」

艶二郎「お願いした通り、ご勘当とはありがたやありがたや。四百四病の病より金持ちほどつらいものはないのさ。〽かわいい男はなぜ金持ちじゃやら」

(補足)

「四百四ひやうのやまい」、諺「四百四病のやまいより貧ほどつらいものはなし」のもじり。

「可わい男ハ奈ぜ〜」という女心を唄う歌詞は当時世間一般によくしられていて、多くの歌謡にあらわれた、とありました。

 番頭のセリフからもわかりますが、座り方も背筋をピンと伸ばして、真面目一筋、融通などききそうもありません。

 

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