P13 国立国会図書館蔵
(読み)
せんせい多川ミの里 の
せんせいたつみのさとの
おま川゛といふいろ二者まり
おまづ といういろにはまり
まい日 あゆミを者こび金
まいにちあゆみをはこびきん
ぎんをおゝくつ可い
ぎんをおおくつかい
个れともおまづハ
けれどもおまづは
毛とよりつとめのならい二て
もとよりつとめのならいにて
お毛てむきハふ可くきん\/
おもてむきはふかくきんきん
せんせい尓者まり多る个しき尓
せんせいにはまりたるけしきに
見セ可け奈い志よ尓てハ源 四郎 と
みせかけないしょにてはげんしろうと
いろ尓て
いろにて
きん\/
きんきん
せんせい
せんせい
の目を
のめを
志のびて多のしみ个る
しのびてたのしみける
(大意)
先生は辰巳の里のおまづという女郎に夢中になり
毎日足繁く通いつめ、金銀を多く使ったのだが、おまづは
もともとお勤めのつもりであったから、表向きは金々先生に
夢中になっているような仕草でみせかけ、ないしょで源四郎と
通じ、金々先生の目をぬすんで楽しんでいた。
(補足)
「おま川゛」、悪女を暗示した女郎の名前とありました。
「いろ」、深川は官許の遊里ではなく、いわゆる岡場所だったので女郎と区別して「いろ」としたとありました。
女性の座り方は何度もふれてきましたが、おまづも右膝をを立てています。現在ではお行儀が悪いとされてますが、当時はごく普通の日常的な座り方であったようです。
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