P10 国立国会図書館蔵
(読み)
きん\/せんせい个いせい可けのにの本゛り
きんきんせんせいけいせいかけのにのぼ り
つ免ことしも者やとしの
つめことしもはやとしの
くれおりふしとし
くれおりふしとし
こしの夜 奈り
こしのよるなり
个れ可の源 四郎 可
けれかのげんしろうが
春ゝ免尓てまめハ
すすめにてまめは
ふるしと金 きんを
ふるしときんぎんを
ます二入 せ川ぶんの
ますにいれせつぶんの
志 うきをい王い个る
しゅうぎをいわいける
ふくハ内 お尓ハそと\/
ふくはうちおにはそとふくはうちおにはそと
(大意)
金々先生は遊女のかけのにすっかり夢中となり、
今年もはや年の暮れとなった。
折しも節分の夜になると、かの源四郎のすすめで、豆(をまくの)は古いと、金銀を升に入れて節分の祝儀を祝った。
金々先生「福は内鬼は外、福は内鬼は外」
(補足)
「夜」のくずし字は朝や昼とともに基本です。「亠」が「亻」の上だけにかかっているのが特徴。
金々先生、なぜか二箇所に「金」の字がある。万「八」、「五」市にもあり、遊女かけのには変体仮名「可」とあります。
そのかけのはまわりのものたち全員が祝儀をかき集め拾うのに夢中になっているのに、ひとり煙管をふかしながらそっぽをむいています。そんなかけのに鋭い目線をなげかけている金々先生、何を考えている?
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