2024年8月3日土曜日

金々先生栄華夢 その12

P5P6 国立国会図書館蔵

(読み)

P6

ふしき奈

ふしぎな


ゑんでこ

えんでご


さる

ざる


これ可ら

これから


春゛い

ず い


ぶんと

ぶんと


志ん志

しんし


やう

ょう


多いじ尓

だいじに


しま

しま


志やう

しょう

P5

志由びよく

しゅびよく


御可とくあい春ミ

ごかとくあいすみ


い可者゛かり

いかば かり


めて多ふ

めでとう


そんじま春る

ぞんじまする


こんどの

こんどの


若 多゛ん奈ハ

わかだ んなは


とんと雷 子可

とんとらいしが


毛の草 といふ

ものぐさという


可つこう多゛

かっこうだ

(大意)

文ずい「ふしぎな縁でござる。これから大いに身上大事にしましょう」

番頭or手代「首尾よく御家督があいすみ、大変に目出度く存じあげまする」

接待女中「今度の若旦那は、まったく雷子の物ぐさのようなおっとりした様子だ」

(補足)

「雷子」、『二世嵐三五郎の俳名。三五郎は安永二(1773)年五月の江戸森田座で物ぐさ太郎などを演じている。田舎者らしいぼんやりした挙動をさしていう』とありました。

「毛の草」、変体仮名「毛」(も)は頻繁に出てきますけど、ここのはちょっとわかりにくい。草のくずし字は基本ですけどよく間違えてしまいます。

 文ずいのセリフはかすれが多くて読みづらい。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿