P14 国立国会図書館
(読み)
きん\/せんせい今 まてハ
きんきんせんせいいままでは
いさいを志ら春゛一 春じ尓
いさいをしらず ひとすじに
しん志つとお毛ひ者
しんじつとおもいは
まり个るかこんヤの
まりけるがこんやの
おま川゛可しうちと可く
おまづ がしうちとかく
可゛つてんゆ可ずと
が ってんゆかずと
お毛ひ大 きにいざ
おもいおおきにいざ
をおこしおま川゛とも
をおこしおまづ とも
きれてしまひ
きれてしまい
个り
けり
(大意)
金々先生、今までは細かいことはしらず、一心に信じていた思いにひたりきっていたのだが、今夜のおまづの仕打ちはとても納得のできるものではなく、大暴れして不満をぶちまけ、おまづとの関係も切れてしまった。
(補足)
「いざ」、いざこざの略。
「お毛ひ」、変体仮名「毛」(も)はよくでてきます。平仮名「を」とちょっとにてますけど、前後の流れから読み間違えることはそれほどありません。「も」の2本の横棒と1本の縦棒が離れてしまったようなかたちで、「こ」+「と」のようでもあります。
ポカン顔の先生、何が発端になったのか、とにかくおづまの仕打ちに気づき、怒り心頭、暴れまわって源四郎(おづまのいろ)と万八(門口で迎えたときとは違って厳しい表情)に押さえられ、お銚子から酒がこぼれてしまっています。取っ組み合っているものの、この三人の髷はとてもきれいです。
前頁と同じ部屋のはずですが、なぜか襖の柄がことなっています。
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