2024年8月5日月曜日

金々先生栄華夢 その14

P7P8 国立国会図書館蔵

(読み)

 そのむ可し金 むら

 そのむかしかねむら


ヤ金 びやうへなれハ

やきんびょうえなれば


その名をとりて

そのなをとりて


志よ人 きん\/

しょにんきんきん


セんせいと毛て

せんせいともて


者やしける

はやしける

P8

手代 源 四郎

てだいげんしろう


げいしやを

げいしゃを


よびあつ免て

よびあつめて


きん\/

きんきん


セんせい

せんせい


をそゝ

をそそ


奈可す

なかす

(大意)

 その昔、金村屋金兵衛であったので、その名をとって人々は金々先生ともてはやした。

手代源四郎、芸者を呼び集めて金々先生をおだてそそのかした。

(補足)

 「毛て者やし」「そゝ奈可」された金々先生、立膝に脇息にもたれ盃をあけて、いたってくだけた様子。男女ともに立膝は江戸時代の絵をみるとよく見られる姿勢で、今ほどお行儀が悪いといわれることもなかった感じです。もちろん家の中やくだけた場所だけでしょうけど。

 

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