2024年7月28日日曜日

金々先生栄華夢 その6

P1P2 国立国会図書館蔵

(読み)

奈んでも江戸へ

なんでもえどへ


出で者゛んとう可ぶ

いでば んとうかぶ


とこ起つけそろ

とこきつけそろ


者゛んの玉 者づ

ば んのたまはず


連お

れを


志こ

しこ


多免山 と出

ためやまとで


可けておごりお

かけておごりを


き王免ましやう

きわめましょう


毛し\/毛者や

もしもしもはや


なんときでごさ

なんどきでござ


里ましやうの

りましょうの


一 せんちよと

いちぜんちよと


多のみます

たのみます


P2

あいおゝ

あいおお


可多飛る

かたひる


春きで

すぎで


こさりま

ござりま


しやう

しょう


おくへお

おくへお


とをり奈

とおりな


さりませ

さりませ

(大意)

(金兵衛)「なんとかして江戸に出て、番頭の地位へこぎつけ、役得で得た別の金をしこたまためまくって、贅沢の限りを尽くそう」

「もしもし、もう何時頃でございましょうか。一膳ちょっとたのみます」

(店の女)「はい、だいたい昼すぎでござりましょう。奥へお通りなさりませ」

(補足)

 この部分、かすれや欠けがあって読みづらく、他の資料を参考にして読んでいます。

「そろ者゛んの玉者づ連」、『算盤の玉はずれ、

そろばんで計算した分以外の金。帳簿に記入されない余分な金』、辞書にはこんな言葉ものっているのですね。

 

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