2024年7月10日水曜日

莫切自根金生木 その35

P20 国文学研究資料館蔵

(読み)

奈んでも多可い本うへ

なんでもたかいほうへ


於とす可ら

おとすから


ぎ里やう一者゛い

ぎりょういちばい


徒可゛も奈く

つが もなく


多可゛く

たか く


つも里やれ

つもりやれ


入 ふ多の

いりふだの


ぎで

ぎで


ござり

ござり


ます

ます


可ら

から


ずいぶん

ずいぶん


もう

もう


ける

ける


やう二

ように



もり

もり


まし多

ました

(大意)

(萬々)「なんでもよいから高い方へ決めるので、精一杯とんでもなく高く見積もってくれ」

(請負人)「入札の決め事でございますから、できるかぎり儲けるように見積もりました」

(補足)

「徒可゛も奈く」、『つがもな・い(形)《文ク つがもな・し》〔「つがなし」を強めた語。近世語〕

① 途方もない。とんでもない。ばかばかしい。「はあ―・い,私は大坂者,半七が叔母で御座りんす」〈浄瑠璃・長町女腹切•上〉』

 かすれてわからないところも多く、いろいろ資料文献にあたって調べてなんとか。

請負人の脇にあるのは煙草盆?、切り株or木の瘤を加工したようなおしゃれな一品。

 

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