2024年7月5日金曜日

莫切自根金生木 その30

P17P18 国文学研究資料館蔵

(読み)

まん\/

まんまん


せん生 ハ

せんせいは


よき

よき


ついで

ついで


奈りと

なりと


江の

えの


志まへ

しまへ


さん

さん


けいし

けいし


ま多

また


可年の

かねの


いる

いる


奈ぐ

なぐ


さミを

さみを


於もひ

おもい


つき

つき


里やうし

りょうし


ども

ども


いち

いち


やうの

ようの


そろひの

そろいの


ゆ可多を

ゆかたを


そめて

そめて


きせ

きせ


ぢびき

じびき


をさせし二

をさせしに


あんの

あんの


本可

ほか


うミ川 へ

うみかわへ


P18

春多れる

すたれる


きん\゛/

きんぎん


うを二

うおに


まし

まじ


里て

りて


於び多ゞしく

おびただしく


あ可゛りしゆへ

あが りしゆへ


こゝろ

こころ


奈らずも

ならずも


ま多

また


可年可゛

かねが


ふへて

ふえて



まり

まり


ける

ける

(大意)

 萬々先生はこれはよい機会であると江の島へ参詣し、また金を散財する楽しみを思いついた。漁師どもに同じ柄のおそろいの浴衣を染めて着せ、地引網をさせると、意外なことに海や川へ捨てられた金銀が魚に混じって、おびただしいほどにあがってしまったので、心ならずもまた金が増えて困ってしまった。

(補足)

 地引網の様子は見たこともなければ描けません。この本の絵師喜多川千代女は当時のこんな絵をみていたかもしれません。

 放物線状に囲う地引網の頂点付近に等間隔で四角いものが5,6個網についています。浮きでしょうか。江の島の地引網のはずですが、江の島をおもわせるものが描かれてないのが残念。

 

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