P1P2 国立国会図書館蔵
P2
(読み)
そも\/目
そもそもめ
くろふどうそんハ連い个゛ん
ぐろふどうそんはれいげ ん
いち志゛るしくあま袮く
いちじ るしくあまねく
志よ尓んの志るところ
しょにんのしるところ
なり本 そんハじ可く
なりほんぞんはじかく
大 しのさく二して寺ごうを龍 泉寺と
だいしのさくにしてじごうをりゅうせんじ
いふこのところの
いうこのところの
名 さんあ王毛ち
めいさんあわもち
ならび二
ならびに
毛ち
もち
花
ばな
と
と
いふ
いう
毛のあり
ものあり
竹 を王りて
たけをわりて
けまんのことくに
けまんのごとくに
む春びこれ二
むすびこれに
赤 白 黄の
あかしろきの
毛ちを花 の
もちをはなの
ことく二つける也
ごとくにつけるなり
よ川て毛ち花
よってもちばな
といふ
という
(大意)
そもそも、目黒不動尊は霊験いちじるしく、すべての人にひろく知られているところである。本尊は慈覚大師の作にして、寺号を龍泉寺という。ここの名物に粟餅ならびに餅花というものがある。華鬘(けまん)のように赤白黄の餅を花のようにして結んで飾る。よって餅花という。
(補足)
「寺ごうを龍泉寺」、「寺」のくずし字は平仮名「る」のようなかたち。
「あ王毛ち」、変体仮名「毛」(も)はどことなくとらえどころのないかたち。大きな立て看板の右側にその変体仮名「毛」があります。大きくかいてあるので筆順がよくわかります。「ミ」の三画目がそのまま「て」or「こ」のような感じでながしたようなかたち。
「けまん」、『【華鬘】仏堂内陣の欄間などにかける荘厳具。金・銅・革などを材料に,花鳥・天女などを透かし彫りにする』
「毛ち花」、看板「名物 本粟餅」の左側に店に飾ってある「餅花」らしきものがみえます。
暖簾に「むさ志や」とある店先で杵を持つ男のその姿だけで餅つきの様子をそれらしく見せているところがにくい。杵のサキッチョがちらりと(暖簾の隙間からも)みえてるようにしているのが粋なんでしょうね。
日よけの簾(すだれ)が丁寧で、杵でつく男や臼がすけて見えるような感じがします。
0 件のコメント:
コメントを投稿