2024年7月11日木曜日

莫切自根金生木 その36

P21P22 国文学研究資料館蔵

P21

(読み)

よく

よく


じつ


さう

そう


朝  より

ちょうより


可年二

かねに


あ可して

あかして


ぢを可い

じをかい


人 ぶを

にんぷを


あ徒め

あつめ


あま多の

あまたの


松 を

まつを








なか


より

より


いし

いし




らう

ろう


とを

とを


本り

ほり


多゛し

だ し


あけて

あけて


ミけれバ

みければ


P22

ま多

また


可年

かね


ゆへ

ゆえ


きもを

きもを


つぶして

つぶして


こし可゛

こしが


ぬける

ぬける

(大意)

 翌日早朝より、金にものをいわせて地所を買い、人夫を集め、たくさんの松を掘らせると、なかより石の唐櫃(かろうと)を掘り出し、あけてみると、また金であったので肝をつぶし腰がぬけてしまった。

(補足)

「可らうと」、『かろうと からうと【唐櫃】』『からびつ【唐櫃】〔古くは「からひつ」〕

かぶせ蓋(ぶた)のついた箱で,四本または六本の脚のついたもの。衣服・文書などを入れるのに用いられた。平生は室内に置き並べ,また旅にも持って行った。からうづ。からうと。かろうと』

「さう朝」、「朝」のくずし字は基本ですが、それよりも「月」が基本中の基本のくずし字。

 萬々腰を抜かし手代に助けられながら松の根方にくずれるの図。

 その前にはおおきな石の唐櫃、中には千両とかかれた箱が八つも!

 ちゃんと石の大きな蓋があるのが絵師のこだわり。

 

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