P23P24 国文学研究資料館蔵
(読み)
まん\/
まんまん
ハこし可゛
はこしが
ぬけ
ぬけ
てより
てより
もつ
もっ
けの
けの
さい
さい
王い
わい
も
も
の
の
を
を
い
い
れ
れ
て
て
やう
よう
生
じょう
せん
せん
と
と
於もひの
おもいの
本可
ほか
けろ\/と
けろけろと
奈をり
なおり
けれバ
ければ
も者や
もはや
王可゛
わが
うんも
うんも
これまで
これまで
奈りと
なりと
く王ん
か ん
P24
ねんして
ねんして
王可゛やへ
わが やへ
多ち
たち
可へり
かえり
ちと
ちと
ふる
ふる
けれど
けれど
きん\/
きんきん
せん生
せんせい
のせん
のせん
可くの
かくの
とふり
とおり
くらの
くらの
きん\゛/
きんぎ ん
をのこらず
をのこらず
とり多゛し
とりだ し
可いち うへ
かいちゅうへ
春て
すて
させる
させる
(大意)
萬々は腰が抜けてから、これはよい機会と本腰を入れて養生しようとおもったものの、おもいのほかケロッと治ってしまったので、もはや我が運もこれまでなりと観念し、わが家へ帰った。少し古いが金々(金銀)先生の前例にしたがい、蔵の金銀を残らずとりだし、海中へ捨てさせた。
(補足)
「ハこし可゛」、なかなか読めず、「ハ」が「は」とわかれば読めました。
「きん\/せん生のせん可くのとふり」、この黄表紙の六年前に出版された、恋川春町「金銀先生再寝夢(きんぎんせんせいまたねのゆめ)」のこと。
もっこをかついでいる竿の奥に四角の小さな窓のようなものがあって、なんだろうと・・・
一番右側に目をやると、蔵の窓があってやはり同じような蜂の巣状のものがあります。これは金網ですね。
ここでは蔵が三棟描かれていて、この三つをあわせるとちょうど蔵全体となるように描かれているような気がします。
黒瓦の隙間には白の漆喰が埋め込まれ、端の瓦には立派な家紋のあるものとなっています。
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