2024年7月13日土曜日

莫切自根金生木 その38

P21P22 国文学研究資料館蔵

P22

(読み)

まだ\/

まだまだ


こん奈

こんな


可らうと可゛

かろうとが


二三 百  も

にさんびゃくも


ござり

ござり


ます

ます


いしの

いしの


可らうとで

かろうとで


百  万 両

ひゃくまんりょう


とつ多

とった


やう奈

ような


つらをして

つらをして


奈まけずと

なまけずと


てめへも

てめえも


いつて

いって


あとを

あとを


可つ

かつ


いで

いで


きや

きや


(大意)

(人夫一)「まだまだこんな唐櫃(かろうと)が二三百もござります」

(人夫二)「石の唐櫃(かろうと)で百万両掘り当てたようなつらをしてさぼってないで、てめえも行って、残りを担いでこい」

(補足)

 人夫たちの着ているもの、胸当ても半纏にも「萬」の字が染め抜かれていたりして金がかかっているのがわかります。

 背景の松並木をよく見ると、千両箱のようなものを運んでいたり、飛脚が描き込まれています。

 右の松は幹も太く見ごたえたっぷりですけど、左の松も手を抜くことなく丁寧。

 

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