2024年2月1日木曜日

九替十年色地獄 その6

P2P3 国文学研究資料館蔵

P3

(読み)

せつちんくらひ

せっちんくらい


ても奈く

でもなく


く可゛い十  年 の

くが いじゅうねんの


かしやくの

かしゃくの


せめハぢこくの

せめはじごくの


しやううつして

しょううつしで


ごさる可ゝる

ござるかかる


くるしき

くるしき


女 郎 の

じょろうの


ミの

みの


うへを

うえを


志り奈可ら

しりながら


ミあ可りを

みあがりを


させ引 て

させひきて


あそぶをつう

あそぶをつう


しやと思 ふ志由じやう

しゃとおもうしゅじょう


そうハとらの可ハのふん

そうはとらのかわのふん


どしを志めぬ者可りの於尓

どしをしめぬばかりのおに

(大意)

雪隠(便所)にもなりゃしない。苦界十年の責めの苦しみは、地獄をまさにそのまま写し取ったものに他ならぬ。かかる苦しき女郎の身の上を知りながら、遊女に自腹を切らせる「見上り」をさせ、「引き」て遊ぶのを通じゃとおもう人々よ、そうは虎の皮のふんどしを締めぬばかりの鬼じゃ(そうは問屋が卸さぬよ)。

(補足)

 ペペンペンとハリ扇ならす京伝和尚の鼻はなるほど、見事な団子っぱな。着物の柄のほうが気になります。

 講釈台まわりの文字が読めそうで読めません。

 

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