2024年2月29日木曜日

九替十年色地獄 その34

P16P17 国文学研究資料館蔵

P16

(読み)

小まものや

こまものや


「王多し

 わたし


可゛本んの

が ほんの


すいぎ う

すいぎゅう


て於まへ尓

でおまえに


かし

かし


多可゛

たが


べ川

べっ


可う

こう


可多可゛つきませぬ

かたが つきませぬ


ぞう

ぞう


げそん

げそん


奈こ川

なこっ


ちやァ

ちゃぁ


らちやァ

らちゃぁ


あくめへ

あくめぇ

(大意)

小間物屋「わたしがほんの水牛(粋筋(すいすじ))で、お前に貸したが、鼈甲(まったく?)方がつきませぬ。象牙(どうせ)そんなこっちゃあ、らちぁ、あくめぇ」

(補足)

 この場面ではセリフの話し手がかかれています。小間物屋は高価な水牛・鼈甲・象牙の借金催促を地口にのせて、とりたてます。鼈甲の部分が何を洒落ているのかがわかりません。 

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