2024年2月3日土曜日

九替十年色地獄 その8

P2P3 国文学研究資料館蔵

(読み)

P2

「狂  傅 於しやう

 きょうでんおしょう


者奈の下 の

はなのしたの


こん里 うて

こんりゅうで


こさる

ござる


こめの

こめの

P3

ぜ尓を

ぜにを


上 られ

あげられ


ませ う

ましょう

P2

「於やぢの

 おやじの


於多゛んぎと

おだ んぎと


ち可つて

ちがって

P3

おもしろひ

おもしろい


自笑(じせ う)可

   じしょう が


きん多んき

きんたんき


この可多の

このかたの


せ川本う

せっぽう


じや

じゃ


「アァあり可゛たふ

 あぁありが とう


ごせへす

ごぜぇす


奈むや本゛多ふつ

なむやぼ だぶつ


\/\/

なむやぼだぶつなむやぼだぶつ

(大意)

「狂傅和尚の鼻の下の建立でござる。米の銭をあげられましょう

「親父の説教と違っておもしろい。(八文字屋)自笑の『禁短気』風の説法じゃ

「あぁありがとうごぜぇやす。南無野暮陀仏南無野暮陀仏南無野暮陀仏

(補足)

「こめのぜ尓を上られませう」、ここのセリフは柄杓を持って銭を集めまわる者の言葉ですが、銭が集まれば和尚に米の代金としてあげることができるという意味なのでしょうか?どうもピンときません。

「自笑(じせう)可きん多んき」、八文字屋自笑作の浮世草子『傾城禁短気』(正徳元年(1711)刊)のこと。色物講釈物で女色と男色の優劣について論じ議論するが、女色が優ると説く作品。とありました。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿