P8P9 国文学研究資料館蔵
(読み)
P8
「今 用 をしてくる可ら
いまようをしてくるから
おれもしん尓
おれもしんに
入 てく多゛せへ
いれてくだ せえ
「おらハ
おらは
きさ満ハ
きさまは
いや多゛いのふ
いやだ いのう
志げミ
しげみ
どん
どん
P9
奈尓やつ
なにやつ
あ多り奈
あたりな
もの可
ものか
本ん
ほん
とう尓
とうに
あ多つ
あたっ
多ハ
たは
(大意)
「今、用事をすませてくるから、おれもあたらしく入れてくだせぇ」
「おらは、貴様はいやだぃ。のう、しげみどん」
「なに、八つ当たりなものか。本当に当たったは」
(補足)
「用」のくずし字を調べると、「司」の中が「夫」のようなものがあります。ここのは「冂」+「夫」のような感じ。
「いや多゛い」、「や多゛」がわかりずらい。
京伝は奥さん(元花魁)から、この場面にあるような話しを聞いたのでしょうか。大黒柱に結わえ付けられ「新造菩薩客をとれ建立」と叱られるなんていうのは序の口だったのかもしれません。
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