2024年2月2日金曜日

九替十年色地獄 その7

P2P3 国文学研究資料館蔵

P3

(読み)

じやと可く本んぷ可゛つう尓

じゃとかくぼんぷが つうに


奈り多可゛る可於いらん上  人 の

なりたが るがおいらんしょうにんの


於しへハ多ゞ一 心 いつ可う尓奈むや本゛

おしへはただいっしんいっこうになむやぼ


多゛ふつ\/     と申 せとの事 てごさる

だ ぶつなむやぼだぶつともうせとのことでござる


これ可らいろぢこくのありさ満を

これからいろじごくのありさまを


ときましやうミ奈

ときましょうみな


ゆる里つとちやう

ゆるりつとちょう


もんさ川しやれや

もんさっしゃれや

(大意)

とかく凡夫が通になりたがるが、おいらん上人の教えは、ただ一心ひたすらに、南無野暮陀仏なむやぼだぶつと申せとのことである。これから色地獄のありさまを説きましょう。皆、ゆるりとお聴きなされや。

(補足)

「本んぷ可゛つう尓」、濁点「゛」、半濁点「゜」が省かれていることは普通ですので、前後を何度か通して読むしかありません。

 

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