P25P26 国立国会図書館蔵
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(読み)
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「つまらぬもの多゛ミん奈のざ満をミ多可゛
つまらぬものあ みんなのざまをみたが
いゝ目のよるところへざ満可゛与るとハ
いいめのよるところへざまが よるとは
この事 可
このことか
「ミゝ可゛いふこれ志川可尓
みみが いうこれしずかに
者奈しやれ可べ尓も
はなしやれかべにも
於れといふ事 可ある
おれということがある
手「於らァい川そ
て おらぁいっそ
てん本゛うまさむ年可゛所 へてま尓
てんぼう まさむねが ところへてまに
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でも者いらふ
でもはいろう
(大意)
「なんてこった。みんなのざまを見るがいい。目のよるところへざまがよるとはこの事か。
「耳が言う、これ、静かに話せ。壁におれということがある。
手「おらぁいっそ、てんぽう正宗のところへ弟子にでもなるか。
(補足)
「目のよるところへざ満可゛与る」、「目のよるところへ玉がよる」のもじり。類は友を呼ぶ。
「てん本゛うまさむ年」、「てんぼう」は『てんぼう【手ん棒】〔「てぼう」の転。棒のような手の意〕指や手首から先のないこと。』。師匠の技を盗もうとして片手を切り落とされた刀工の失った片手に手がなろうとしたのか。
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