P27P28 国立国会図書館蔵
P28
(読み)
ミ奈\/
みなみな
者しめの
はじめの
ことく
ごとく
心 を
こころを
多つ
たっ
とミ
とみ
心 も
こころも
ま多
また
於のれ
おのれ
をつゝしミ
をつつしみ
ミ奈\/もよく心 の
みなみなもよくこころの
げちをまもり
げちをまもり
个れハ無二郎 可゛
ければむじろうが
可ら多゛のいくさ
からだ のいくさ
多ちまち
たちまち
於さまり个り
おさまりけり
P27
「これミん奈
これみんな
いゝてへ
いいてえ
志やれもあろふ可゛
しゃれもあろうが
もふ
もう
い王川しやん奈与
いわっしゃんなよ
者んもと可゛きて
はんもとが きて
多゛いぶ可き入 可゛
だ いぶかきいれが
於ゝくて
おおくて
P28
よミ
よみ
尓く
にく
可らふと
かろうと
い川多ぜ
いったぜ
(大意)
皆々、最初の頃のように心を尊び、心もまたおのれを慎み、皆々もよく心の指示に従えば、無二郎の中の体の戦はたちまち治まった。
「これ、みんな、言いてぇ洒落もあろうが、もう言うんじゃねぞ。版元が来て、ずいぶんとセリフが多くて、読みにくかろうと言ってたぜ。
(補足)
地獄絵図には、閻魔大王・生前の善悪をうつす鏡・悪行のものを茹でる釜、鬼が描かれています。
「者んもと可゛きて」というのは、文章が多すぎて板木彫るのが手間でお金も時間もかかるという版元蔦屋重三郎の苦情でしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿