P17P18 国立国会図書館蔵
P18
(読み)
「於れ可゛
おれが
ひきやうより
ひきょうより
てめへ多ち可゛
てめえたちが
飛きやう
ひきょう
者゛可尓
ば かに
するの多゛
するのだ
「アゝい多ひ\/
ああいたいいたい
き うさい
きゅうさい
きらひてすへぬ
きらいてすえぬ
ものを奈んの
ものをなんの
こ須とも
こずとも
与可つ多に
よかったに
「名を本つて
なをほって
血(ち)可多
ち かた
まるとハ
まるとは
於れ可゛
おれが
せ名可の
せなかの
事 多
ことだ
(大意)
「おれが弱っちいんじゃねぇ、てめえたちがそうさせてんじゃねぇか」
「アァ、痛いいたい、灸だって嫌いですえぬものなのに、何もわざわざやって来ることはなかったな」
「名を彫って血固まるとは、おれが背中のことだ」
(補足)
「飛きやう者゛可尓」、「ばか」は『(副助)〔「ばかり」の転。近世江戸語〕① おおよその程度を表す。ぐらい。「七日―なんのこつたと女房いひ」〈雑俳・俳風末摘花〉② 限定の意を表す。だけ。「あたま―入れてくんなと俄雨」〈誹風柳多留•87〉』とありましたが、う〜ん・・・
「名を本つて・・・」はもちろん「雨降って地固まる」の洒落。
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