P25P26 国立国会図書館蔵
P26
(読み)
「まへこの\/ 無次郎 可゛
まいごのまいごのむじろうが
心 やアイ〽チキチャンチキ
こころやあい ちきちゃんちき
チャンドコドン
ちゃんどこどん
これハし多り
これはしたり
これてハミぶきやう个゛んの
これではみぶきょうげ んの
ひやうし尓奈累
ひょうしになる
「あしのつ満
あしのつま
さき可ら
さきから
せ奈可あ多り
せなかあたり
まて二三 へん
までにさんべん
多つ年多可゛
たずねたが
ミへ袮へ
みえねえ
「無二郎 可゛
むじろうが
可けて尓けるさふで
かけてにげるそうで
此 く尓可゛がうぎ奈
このくにが ごうぎな
ちしん多
じしんだ
「こゝらハ
ここらは
すし可゛
しじが
於ゝくて
おおくて
あるき尓くひ
あるきにくい
さつまいも尓
さつまいもに
すると
すると
いつ可う多゛
いっこうだ
(大意)
「迷子のまいごの無二郎の心やぁ〜い。チキチャン、チキチャン、ドコドン。これはしくじった、これでは壬生狂言の拍子だ。
「足の爪先から背中あたりまで、二三べんさがしたが、みつからねぇ。
「無二郎が駆けて逃げてるようで、この国(中)がひどい地震だ。
「ここらは筋が多くて歩きにくい。さつまいもだとしたら、ひどいできだ。
(補足)
「いつ可う多゛」、「一向、『全くひどいさま。「こつちらは―なものだ,とんだねき物(=売レ残リ)だ」〈洒落本・通言総籬〉』」。
山東京伝の頃には、人体解剖図や漢方の経絡などの人体図はありましたが、この絵のような神経(索)や筋肉の腱のような紐状の絵はどうだったのでしょう。なかなか医学の先取りをした絵なのかもしれません。
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