P23 国立国会図書館蔵
(読み)
さてミ奈\/於者゛を
さてみなみなおば を
多゛まくらのごん五郎 尓して
だ まくらのごんごろうにして
よ本どの金 子を
よほどのきんすを
可りて可へりよし
かりてかへりよし
ハらの可けを者らひ
わらのかけをはらい
又 あそハんとよろ
またあそばんとよろ
こひそのよハミ奈\/
こびそのよはみなみな
やすミ个る尓あしハ
やすみけるにあしは
於者の所 て久 しく志りの
おばのところでひさしくしりの
下 尓志可れゐ多れハ
したにしかれいたれば
大 キ尓く多びれて
おおきにくたびれて
袮そひ連多るあまり
ねそびれたるあまり
つら\/思 ひミん奈
つらつらおもいみんな
志やれる中 尓於れひとり
しゃれるなかにおれひとり
於と奈しくして
おとなしくして
ゐるも大 キ奈こけと
いるもおおきなこけと
志阿んをき王め
しあんをきわめ
(大意)
さて、皆々、叔母を(だまくらの権五郎に)だまして、たくさんの金を借りて帰った。吉原の借金を払い、また遊べると喜んで、その夜は皆休んだ。しかし足は叔母のところでずっと尻の下にしかれていたので、ひどくくたびれ寝そびれてしまったためか、うとうとしながらおもった。みんなが楽しく過ごしているなか、おれひとりがおとなしくしているのもずいぶんとばからしいと考えがまとまり、
(補足)
この頁はなんだか小学生の絵日記のようです。連れてきた芸者が拙い。
「ごん五郎」、「郎」の部分はくずし字だと「戸」+「巾」のような形ですが、ここのは「らう」のようにみえます。ちょっとあいまい。
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