P17P18 国立国会図書館蔵
P18
(読み)
手ハ多いく川
てはたいくつ
してあ多まて
してあたまで
个んをする
けんをする
「ちへさやア
ちぇさやぁ
「ごうさい
ごうさい
「む可し
むかし
く王んうハ
か んうは
ごをうち
ごをうち
奈可゛らうでの
なが らうでの
本年を
ほねを
けづら
けずら
せ多可゛
せたが
於まへハ
おまえは
个んを
けんを
うち
うち
奈可ら
ながら
本りものを
ほりものを
本らせるとハ
ほらせるとは
可゛う个つ
ご うけつ
\/
ごうけつ
(大意)
手は退屈してあたまで拳をする。
「ちぇさやぁ」
「ごーさい」
「昔、関羽は碁を打ちながら、骨を削らせたというが、お前は拳を打ちながら、彫り物をほらせるとは、豪傑ごうけつ」
(補足)
「个ん」、現在のじゃん拳のお座敷遊び。ここのは【本拳】『二人が対座して互いに右手の五指をすばやく屈伸させ,両方の出した指数の合計を先に言い当てた者を勝ちとする。長崎拳』。「ちぇさやぁ」は七、「ごーさい」は五、なので太鼓持ちの勝ち。二、三の出し方が独特、お座敷遊びの出し方があったのでしょう。
「本りもの」、『いれずみ【入れ墨・〈刺青〉・〈文身〉】① 肌に針や刃物で傷をつけ,墨汁・朱・ベンガラ・緑青などの色素をすり込んで,文字・紋様・絵柄を描き出すこと。近世では,遊俠(ゆうきよう)の徒の間で盛んに行われた。彫り物。』とありました。ここでは筆と硯がありますので、墨汁を使っているようです。
太鼓持ちの膝下にある南部鉄瓶のようなものは「提子(ひさげ)」、お酒の銚子とおなじ。
太鼓持ちの細縞柄の縦線も手抜きすることなく丁寧です。
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