P4前半 国立国会図書館蔵
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(読み)
◯ものをえんといぬ
ものをえんといぬ
つ連由くまへのごとく
つれゆくまえのごとく
奈し多る由へよくふ可
なしたるゆえよくふか
ぢゝい者゛ゝあハよろ
じじいば ばあはよろ
こびそのところを本
こびそのところをほ
りてミれバこハい可
りてみればこはいか
尓多可らものきん\゛/
にたからものきんぎ ん
ハいで春゛していろ\/
はいでず していろいろ
(大意)
(宝)ものを得ようと
犬を連れてゆきました。
前のときと同じようにしたので
欲深じじいとばばあは喜び
そのところを掘ってみました。
しかしこれはどうしたことか、
宝物や金銀は出ず、いろいろな
(補足)
「本りてミれバ」、平仮名「れ」を使うこともあります。
「こハい可尓」、読めてしまえばなんともないのですけど、「こ」が「と」?、「可」が「る」?など悩みました。
欲深ババアの石持つ右手のたくましきこと、左手の握りしめたる拳の恐ろしきこと。わんこの悲痛な表情と目が恐怖でいっぱい。
ばばあの縦縞の柄がからだの動きにそっています。描くのはやさしそうで難しい。
背景の木や小川さらにその奥は民家の屋根に山々が静かにそびえ、まさに静と動。怖さをいっそう感じさせます。
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