2022年8月7日日曜日

花咲ぢヾい(木村文三郎) その1

表紙 国立国会図書館蔵

(読み)

花 咲 ぢゞい

者奈さ可


(大意)

はなさかじじい

(補足)

 隙間も余白も許すまじという硬い決心で描かれた感じの表紙です。

 空に向かってまき散らした灰は二人の淑女の着物に桜のとなって咲いたようであります。女ふたりの目もとはかすかに薄紅があるようなないような、きれいな桜色。

 生え際の髪の毛の繊細さ、彫師の腕でしょうけどお見事です。しかしこの前回からつづくシリーズは木版ではなく銅版なので鉄筆のようなもので削ったり刻んだりの工程です。よい表紙であります。


 

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