2022年8月16日火曜日

花咲ぢヾい(木村文三郎) その10

P8 国立国会図書館蔵

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P9前半

(読み)

◯ものやいぬふんいで

 ものやいぬふんいで


多りよくふ可ふうふハ

たりよくふかふうふは


大 おこり尓て可のう春

おおおこりにてかのうす


をうちこ王しいろりへ

をうちこわしいろりへ


くべて多いて志ま

くべてたいてしま


ひ多りせ うぢ起ぢゝい

いたりしょうじきじじい


う春のさいそく奈せ

うすのさいそくなせ


バこ連\/由へう春を

ばこれこれゆへうすを



(大意)

(汚い)ものや犬の糞が

出てきました。欲深夫婦は

ひどく怒ってしまいその臼を

打ちこわし囲炉裏へ

くべて燃やしてしまい

ました。正直じじいは

臼を返してほしいと催促

しましたが、これこれの理由で臼を


(補足)

変体仮名「可」(か)、平仮名「う」「ろ」「ら」、かたちがにているので、やはりまぎらわしいです。

 婆さんの縦縞の着物柄で上手にからだの線を表現しています。髪の毛が逆だっているのは怒髪でしょうか驚髪でしょうか?下駄がやけに丁寧で右の下駄は下駄裏の留め緒まで描かれています。同じく縦長の桶の箍(たが)も細かい。

 

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