2022年8月10日水曜日

花咲ぢヾい(木村文三郎) その4

P2前半 国立国会図書館蔵

P2拡大

P3

(読み)

▲とゞまりてちゞ

 とどまりてじじ


い尓む可ひ志起り

いにむかいしきり


尓奈くさ満本れ

になくさまほれ


といふま年を春

というまねをす


連バぢゞ者゛ゝハく王

ればじじば ばはくわ


をもちき多りその

をもちきたりその


ところをう可゛ちミ

ところをうが ちみ


る尓きん\゛/ハいふ

るにきんぎ んはいう


尓およバ春゛いろ\/

におよばず いろいろ


(大意)

▲立ち止まり、じじい

に向かってしきりに吠えて

ここを掘れという真似をすれば

じじばばは鍬(くわ)

を持ってきて、その

ところを掘りはじめました。

すると金銀はいう

におよばず、いろいろ


(補足)

 驚いた両手のひらが印象的です。背景の野原の稜線に茅葺屋根を少し見せるのが、このような場面ではおきまりのようです。

「ぢゞ者゛ゝハく王を」、「く」の上が「宀」に見えますが「ヽ」に「ハ」。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿