2022年8月14日日曜日

花咲ぢヾい(木村文三郎) その8

P6 国立国会図書館蔵

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P7前半

(読み)

▲のごおんあり可゛多し王連を

 のごおんありが たしわれを


うづめ多るところのまつの

うずめたるところのまつの


き尓てう春をこしらへもち

きにてうすをこしらえもち


をつき給 へとをしへて由めハ

をつきたまえとおしえてゆめは


さめ多りよくじつそのごとく

さめたりよくじつそのごとく


うすをこしらへもちをつけバ

うすをこしらえもちをつけば


(大意)

の御恩有難し。わたしを

埋めたところの松の

木で臼をつくり、もち

をついてくださいとおしえて夢は

覚めました。翌日そのようにして

臼をつくり餅をついたところ


(補足)

「もちをつき給へ」、「給」のくずし字は特徴的、左上より右下斜めにむかってクルクルっと右回りに2回筆先を螺旋にまわします。

 もち米を蒸す釜と窯はむかしもいまもこれからもずっとかわらないはず。もち米を入れてある籠がやはり細かく丁寧に描かれ、下に薪を2本置いて台にしてあるのがなかなか芸が細かい。婆さんの背景はおきまりの構図です。

 

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