P18 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵
(読み)
栁 者゛ゞ
や奈ぎ
やなぎば ば
古 き栁 尓は精 有 て
ふる や奈ぎ せい
ふるきやなぎにはせいありて
妖 を奈須事 む可しよりためしお本し
よう こと
ようをなすことむかしよりためしおおし
(大意)
柳ばば
古い柳には精があって
怪しいことが起こることは昔より例がおおい。
(補足)
平仮名の「は」や「た」があるのがちょっとめずらしいくらいでしょうか。
柳ばばはどうしてこんなに黒くなってしまったのでしょうか。杖をついていますが、これは柳の枝でこしらえたものでしょう。柳ばばは杖で手がふさがっているので、かわりに柳の枝と葉で胸の前で両手を垂らす仕草をしている感じ。
川沿いやお堀にはよく柳並木があって、新緑の季節は爽やかですけど、「油断春べ可ら須゛」。こんな婆さんには出くわしたくない。
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