2022年3月30日水曜日

塩賣文太物語上 その6

P3 国立国会図書館蔵

(読み)

志本や起の者ま大 くうじと?

しおやきのはまだいぐうじと?


志遠やき一 者゛んの志本や尓て

しおやきいちば んのしおやにて


上  下おびたゝしきくらし奈り

じょうげおびたたしきくらしなり


者゛ゝめ可゛いう

ば ばめが いう


ざる

ざる


おもいれを

おもいれを


つ可うぞ

つかうぞ


「ね」

 ね


王多くし可゛あや

わたくしが あや


奈してミま志よ

なしてみましょ


者゛ゝどのゝてぎハ尓も

ば ばどののてぎわにも


あの子可゛??

あのこが


いけ?まい

いけ?まい


(大意)

塩焼きの浜の大宮司は

このあたり一番の塩問屋で

豪華な暮らしをしていました。


婆めが言う

ざる

おもいれを

つかうぞ


「ねじかね婆」

わたくしがうまく話をまとめてみましょう。


婆殿の手際でも

あの子は言うことを聞きますまい。


(補足)

 P2P3は見開きですので、P2の大宮司のセリフはP3のねじかね婆のセリフに答えたものでした。

右上の3行は内容はなんとなく理解できますが、やはり読めないところが・・・

「志遠やき一 者゛ん」、変体仮名「遠」(を)としましたが、自信なし。

左真ん中あたりのセリフはどんな意味なのかさっぱり・・・

 天秤棒で海水を運ぶ職人さんたちの腰蓑が素敵です。現在でもおなじような格好をして働いているようです。

 

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