P25後半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵
(読み)
ハ石 尓爪 づき天のけさ満尓ま路ぶ所 越肩 先 可
いし つま ところ 可多さき
はいしにつまずきてのけさまにまろぶところをかたさきか
け天乳の下 迄 切 さげ多り切られ天五郎 ハ起
ち し多まできり き ごらう おき
けてちのしたまできりさげたりきられてごろうはおき
上 り左 りの手尓刀 を取 直 し天又重 を無二
阿可゛ ひ多゛ て 可多奈 とり奈を ま多しげ む尓
あが りひだ りのてにかたなをとりなおしてまたしげをむに
無三 尓衝 个れハ又 重 刃 を春天ゝ五郎 尓むづ
むざん つき ま多しげやい者゛ ごらう
むざんにつきければまたしげやいば をすててごろうにむず
(大意)
(五郎)は石につまずき、あおむけに倒れるところを、又重は肩先から
乳の下まで切り下げた。切られた五郎は起き
上がり左の手に刀を持ち直し、又重を
がむしゃらに突き刺したので、又重は刀を捨てて五郎にむず
(と組み付くと)
(補足)
講談調なので文章がどことなく、五七調になっているような気がします。声を出してそれっぽく読むとやはり講談師の気分です。
「のけさ満尓」「肩先可け天」「切さげ多り」、平仮名「け」も使われています。
「上り」、「上」のくずし字が「と」のよう。
「直し天」、「直」のくずし字はよくでてきます。
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