2022年3月16日水曜日

桃山人夜話巻五 その39

P24前半 東京都立中央図書館特別文庫室所蔵

(読み)

第  四十  四舞 首

多゛以志ゞ うしまひくび

だ いしじゅうしまいくび


寛  元  の比 鎌 倉 検非違使の放 免 尓小三 太 又

くハん个゛ん ころ可満くらけびゐし 本うべん こさん多゛ま多

か んげ んのころかまくらけびいしのほうべんにこさんだ また


重 悪 五郎 登て三 人 の王る者 有 伊豆の国 真

志げ阿くごらう  さん尓ん   もの阿りいづ く尓ま奈

しげあくごろうとてさんにんのわるものありいずのくにまな


鶴 可゛崎 といふ所  尓祭  有 个る日三 人 の王る者 こゝ

づる  さき   ところ まつりあり  ひさん尓ん   もの

づるが さきというところにまつりありけるひさんにんのわるものここ


(大意)

第四十四舞首

寛元(1243〜47)のころ、鎌倉検非違使の下僕(しもべ)に小三太、

又重、悪五郎という三人の悪者がいた。伊豆の国、

真鶴が崎というところで祭りがあった日、三人の悪者はここ

(で出会い)


(補足)

「非」のくずし字は「飛」のくずし字の下半分とほぼ同じです。もとのかたちが異なるのに不思議です。音(おん)が同じなのが関係ありそうにもおもえますけど。「飛」のくずし字は「非」のくずし字の上に「ユ」があります。

 さて桃山人夜話最後をしめる話はどんなものでしょうか。

 

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